シートベルト・チャイルドシート着用推進協議会

シートベルト・チャイルドシートの必要性

走行中の自動車と自動車に乗っている人は同じ速度で移動しています。仮に走行中の自動車が衝突事故（一次衝突）を起こした場合、車内の乗員はその慣性力により前方に投げ出されダッシュボードなどに衝突（二次衝突）してしまいます。この二次衝突を防ぐため、シートベルト・チャイルドシートが必要なのです。

シートベルト・チャイルドシート非着用の危険性

シートベルト・チャイルドシートを着用せずに交通事故にあった場合、以下の危険性があります。

車内で大きなケガをする危険性

シートベルトやチャイルドシートを着用していないと交通事故の衝撃により、車内のダッシュボートや天井、ドアなどに非常に強い力でたたきつけられます。前席にはエアバッグが装備されている自動車もありますが、エアバッグはシートベルト着用を前提として設計されていますので、エアバッグがあるからシートベルトを着用しなくてもいいということにはなりません。

車外放出となる危険性

シートベルトやチャイルドシートを着用していないと交通事故の衝撃により、開いたドアや割れたガラス部分から、またはガラスを突き破って車外に放出されることがあります。外に放り出されると、硬い道路に衝突したり、他の自動車に巻き込まれてしまったりすることによって重傷を負うことや、最悪の場合には命を落とすことにもなります。

後席乗員は前席乗員にケガをさせてしまう危険性

シートベルトやチャイルドシートを着用していない後席乗員が前席シートに衝突した場合、強い衝撃があるため、前席乗員がシートベルトをしていたとしても、ハンドルやダッシュボードなどに強く打ちつけて大きなケガをさせてしまう危険性があります。

後席シートベルト非着用時の危険性【JAFユーザーテスト】

出典　JAF日本自動車連盟

チャイルドシート不使用の危険性～衝突時～【JAFユーザーテスト】

出典　JAF日本自動車連盟

交通事故の衝撃は、車内の全ての席に及びます。シートベルト・チャイルドシートを着用しないまま安全な席はありません。自分自身や大事な家族、友人など自動車に乗る人みんなを守るために、シートベルト・チャイルドシートを必ず着用しましょう。

シートベルト・チャイルドシートの着用義務について

日本においては、一般道路、高速道路を問わず、後席を含む全ての座席でシートベルトを着用することが義務付けられています。また、6歳未満の子供に対しては、チャイルドシートの使用が義務付けられています。

該当法律

道路交通法

第七十一条の三（普通自動車等の運転者の遵守事項）

自動車（大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く。以下この条において同じ。）の運転者は、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定により当該自動車に備えなければならないこととされている座席ベルト（以下「座席ベルト」という。）を装着しないで自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため座席ベルトを装着することが療養上適当でない者が自動車を運転するとき、緊急自動車の運転者が当該緊急自動車を運転するとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
2　自動車の運転者は、座席ベルトを装着しない者を運転者席以外の乗車装置（当該乗車装置につき座席ベルトを備えなければならないこととされているものに限る。以下この項において同じ。）に乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、幼児（適切に座席ベルトを装着させるに足りる座高を有するものを除く。以下この条において同じ。）を当該乗車装置に乗車させるとき、疾病のため座席ベルトを装着させることが療養上適当でない者を当該乗車装置に乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
3　自動車の運転者は、幼児用補助装置（幼児を乗車させる際座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置であつて、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、幼児の発育の程度に応じた形状を有するものをいう。以下この項において同じ。）を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
※幼児の定義（道路交通法第十四条第三項）
児童（六歳以上十三歳未満の者をいう。以下同じ。）若しくは幼児（六歳未満の者をいう。以下同じ。）を…

違反時の点数

座席ベルト（シートベルト）装着義務違反・幼児用補助装置（チャイルドシート）装着義務違反
運転者に対して違反行為に対する基礎点数の1点が付加

※座席ベルト装着義務違反については、高速道路では「後席」を含む全ての座席が対象となっており、一般道路では「運転席」「助手席」が対象となっています。

シートベルト・チャイルドシートの免除について

日本においては、上記内容でシートベルト着用・チャイルドシート使用が法律で義務付けられていますが、下記の場合はその義務が免除されています。

シートベルトの着用が免除される場合

疾病、負傷、障害又は妊娠中のため、シートベルトをすることが療養・健康保持上、適当でない場合
著しく座高が低いこと、著しく肥満していることなどの身体的理由により、適切に着用できない場合
自動車を後退させる時
緊急自動車、消防用車両に乗車する場合
要人等の警衛や犯罪者等の護送などの所定の職務に従事する公務員がその職務のために乗車する場合
郵便物の集配業務等、頻繁に乗降を必要とする所定の業務に従事する者が、その業務によって頻繁な乗降を必要とする区間において、業務目的で乗車する場合
パレードなどで、前方及び後方等を警察用自動車によって警衛または誘導されている自動車に乗車する場合
選挙運動従事者が選挙運動のために選挙用自動車に乗車する場合
運転席以外の席にシートベルトの数を超えた人数を乗車させる場合
（乗車定員を超えない場合に限る。12歳未満の子どもは3人で12歳以上の2人分に相当するとされていますので、例えば、乗車定員5人の自動車に12歳未満3人と12歳以上2人を乗車させる場合などが該当します。）

道路交通法第71条の3第1項及び第2項、道路交通法施行令第26条の3の2第1項及び第2項より

チャイルドシートの使用が免除される場合